2012年8月17日金曜日

Bedini Fan を検証してみた

Bedini Fan を作って、どういうものなのかを確認してみた。

このBedini Fanは、手持ちのPC用ケースファン(DC
ブラシレスファンモーター INNOVATIVE INDUSTORIAL CO.,LTD. MODEL BP802512M DC12V、0.16A)を改造したものだ。
これだと、面倒なコイルを巻く必要もなく、簡単にフリーエネルギーの実験ができるから。


 改造方法は、ImhotepさんのYouTube動画を参考にした。
ファンを分解して、ホールセンサーやトランジスタが乗っている内部基板を取り外し、モーターコイルのリード線4本を外に引き出す、ということを行った。


回路はご覧のように簡単なので、ブレッドボード上に組んでみた。
ちなみに、この回路図には、チャージ用バッテリーがついているが、当実験には必要ないので外した。

10kΩ(Aカーブ)ボリュームがついていて、ファンの回転数をコントロールすることができるようになっている。回路の調整部分は、このボリュームが唯一のものとなる。
また、ネオンランプがついていて、バッテリーチャージしない場合は、このランプが点灯する。ボリューム調整の際にはこのランプが役にたつ。

ファンは自分で起動できないので、はじめは手で回す必要がある。

なお、電流計測には、トロイダルコイル(FT82#61)で作った自作の高周波用電流センサー(カレントトランス)を使用している。そのため、パルス状の電流は正確に検出できるが、低周波領域の電流は誤差が多くなっているものと思われる。ちなみに変換比率は1:1、つまり1Aのときに1Vが出力される。

まず、ファンを起動させてから、ボリュームを0Ωの位置にする。

左画像のように、ランプは消えた状態。
ファンは回転しているが、回転数は低い。








このときのバッテリープラス側の電圧と電流の波形をオシロスコープに表示して確認してみた。



画像の上が電圧で、50V/DIVとなっている。
ちょっと見えずらいが、12VのONとOFFが見て取れる。

波形電圧が12Vの時は、トランジスタがOFFになっていて、電圧が0Vになっている時は、トランジスタがONになっている点に注意が必要。

Tr-OFFになった瞬間上に10V程のとんがりがある。


下の帰線が電流で、100mA/DIV。
ほとんど電流は流れていないが、トランジスタのONとOFFの位置で鋭いヒゲが出ているのが見える。Tr-OFF時にプラスサイドへ200mA、Tr-ON時にマイナスサイドへ120mA。

 波形は22msec周期で変化しているので、回転数は2700RPMぐらい。

 次は、ファンの回転数が最大付近で測定。

ボリュームは、2kΩのあたり 。
このときも右画像のようにランプは消えている。
 電圧波形に、何本かの120~150V程度のパルスがでている。Tr-OFFになるときに本数が多く、Tr-ON時は1本だけだが、電圧は多少高くなっている。
 見えにくいが、下段の電流波形も120mA程度のパルスがON・OFF時に発生している。

波形が14ms周期で変化しているので、回転数は 4300RPM前後と思われる。




 次は、ランプが一番明るく点灯している状態のところ。

ボリュームは5KΩ付近。

Tr-OFF時は、パルスがでてないが、Tr-ON期間中はずっとパルスが出ているように見える。しかもTr-OFFよりもTr-ON期間の方が長く見える。
これは、パルスの影響なのかトランジスタがOFFしずらくなっているのかもしれない。

電圧だけではなく、電流も同様にパルスが出ている。



 それから、このたくさん出ているパルスが100Vを超えているので、ネオンランプを点灯させているのかもしれない。
ひとつ前のケース、最高速度で回転している際にはランプは点灯しなかったのだが、パルスの数が少ないためだろうか。パルス自体は100Vを超えていても、ランプを点灯させるだけの十分なエネルギーとはならなかったのかもしれない。

このときの回転数は、およそ2600RPM。


 次、さらに7KΩあたりまでボリュームをまわしてみる。
ランプはかすかに点灯している。ファンの回転数はかなり低くなって、今にもとまりそう。

波形の周期は大きくなっているので、回転数が低下しているのが見て取れる。
また、トランジスタON期間のパルスは相変わらずたくさんでているが、電圧は若干落ちた感じ。それゆえにランプもかすかに点灯という状態なのかと思われる。
回転数はおよそ1760RPM。












 今度は、ほんの少しボリュームを回した。するとファンの回転は止まった。

しかし、なんと驚いたことに、ネオンランプが明るく点灯している。どうやら、ファンのコイルとトランジスタとで発振してしまったようだ。 耳障りなノイズが聞こえる。

発生しているパルスの電圧は100V程度ある。
電流パルスは60mA程度。

左の画像は、時間軸を200us/DIVに変更してパルスの一本一本を見やすくしてみたところ。

133us周期でパルスがでている
周波数にすると7.5kHz程度。









 つづけて、ボリュームを10kΩいっぱいまでまわした。
ランプはかすかに点灯している状態となった。

ノイズ音が高くなった。

120us周期になったので、
周波数は8.3kHz程度と思われる。

発生しているパルスの電圧、電流ともに先ほどよりも低下している。電圧は100Vを切っている。
電流は50mA程度。
















今度は、この発信している状態のまま、ボリュームの抵抗値を下げて行った。すると、5KΩあたりで発信がとまり、ランプも消えた。

この位置でファンを手がけすると、ファンは回転しだした。


以上のような結果から、ボリュームにはファンをまわせる領域があり、回転数の条件によって、ランプの明るさが変化することがわかった。


さらに、上記の実験とは別に、バッテリーのチャージ実験も行った。
このとき、ファンが回っていても、ランプが点灯していない状態だとほとんどチャージができないということがわかった。
逆に、ファンが回転しており、ランプが明るく点灯しているポイントだとチャージできた。
それと、このBedini Fanの大きな問題をひとつ見つけてしまった。それは、チャージは出来てもファン回転に要する電力消費の方が大きくて、オーバーユニティにならなかった。つまり、「入力<出力」の関係は成立できなかった。
単純に無改造のケースファンをブンブン回転させる場合と比較すれば、相当に高効率なファンになるとは思う。でも、オーバーユニティにならないと意味がない。

詳細なデータを取り直す必要があるとは思うが、ケースファンに使われているコイルの大きさだとかバッテリーの種類や充電状態といったような、何かしらの原因や条件があるような気がする。

これについては、もう少し時間をかけて確認してみたい。

5 件のコメント:

  1. 充電試験も行ったとのことだが、私も同様の回路を作って充電の実験をしている。こちらの検証試験では、二次電池に充電中は保護用のネオンランプは点灯することはない。この回路で二次電池に充電できていることは間違いのない事実である。しかし9Vのニッケル水素二次電池を12時間充電しても、6.3V豆電球はわずか5分で消灯してしまった。未知のエネルギーの流入は考えられない結果であった。

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    1. Darabei Nonno様

      コメントどうもありがとうございます。また、貴重な実験結果を教えていただき感謝いたします。

      確かに充電中はネオンランプは点灯しませんね。充電する際の目安として利用しておりました。

      未知のエネルギー流入の件ですが、スケールが小さいと発現しないようですね。直径160ミリの円盤にネオジウム2個をのせたモーターを作り1400rpm前後で回してみましたが無理でした。
      さらに大きなものにするか、スパークギャップなどを組み込む方法など検討中です。

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  2. 返信ありがとうございます。この回路の特徴はモータを回して軸動力を外部に取り出すことではなく、回転させることによってトランジスタのベースを連続的にキックしてコイルに流れる電流をON-OFFさせることにあります。そして、未知のエネルギ流入を呼び起こすには、ON-OFFのパルス幅を十分に小さくする必要があると色々のレポートにあります。モータの回転がコイル電流のON-OFFだけのための方便であるなら、コイルの電流を外部に用意した回転SWでON-OFFしても結果は同じはずです。またその方がコイルや電源電圧も自由に設定ができると言うことで、回転式SWを作って実験も行いましたが、未知のエネルギー流入を確認できませんでした。コイルの電流値を増やすと単純にコイルのバックパルスのエネルギーも比例して増大し、二次電池にチャージされるエネルギも単純に比例増大しただけの当たり前の結果となりました。これまでの実験結果を鑑みると、このモータ充電器はインチキに近いものと評価せざるを得ない状況です。ただ私自身が納得できていないところもあるため、引き続き別の仕掛けで追試する予定です。

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    1. 色々と実験されているようですね。なかなか興味深いです。

      確かにBediniモーターはON-OFFパルスの自由度がないですね。光透過型フォトセンサーを使ってタイミングを作り、トランジスタをMOS-FETに置き換えた方が良いと思います。

      このモーターは動力用ではないとの意見には賛成です。でも磁石がコイルに近づいたり遠ざかったりすることでコイルに影響を与えているということに大きな意味があると思っています。

      外部の回転式SWを使われたということですが、それはファンクションジェネレーターの出力をコイルに入れたのと同じことだと思います。その場合はSQM/VTAやPODといった装置のような静止型のタイプになりますね。それはそれで色々とさらなる工夫が必要になってくるでしょうね。

      未知のエネルギーは、そんなに簡単に姿を現してくれそうにないですね。私もまだ到達していないので確かなことは言えませんが、トム・ベアデン氏の言葉を借りるなら、空間に対して強力なインパクトを与えてバランスを崩したときに現れるということらしいです。
      だから、このモータータイプでは、磁石の運動とコイルの磁束のぶつかり合いを積極的に行うことが鍵じゃないかと見ています。

      追試で何かわかると良いですね。

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    2. オリジナルのファンモータ充電器では以下の実験も実施している。
      ・12V駆動で12時間充電を24時間まで延長してみたが、充電作用には飽和点があるらしく、放電試験では12時間充電と大差は見られなかった。
      ・鋭いパルスが鍵であるならと、トランジスタのベースにコンデンサを入れて入力パルスを微分する実験を行った。コイルへの実効電力が少なくなってモータが回転しなくなるので駆動電圧を倍の24Vとして行った。24V駆動で回転を継続するにはコンデンサは0.2μF以上が必要であった。結果は著しい変化を把握することはできなかった。
      鋭いパルスが必要という要求は波形が相対的に鋭いということではなく、絶対値としてパルス幅に閾値があるのかもしれない。
      機械式SWで追試をした理由は、考案者の初期回路は機械式SWであったことによる。また実験結果はいずれ公開することを考慮して、素人に理解し難い電子化をあえて避けたことによる。
      つまり電子回路で何となくごまかされているという疑念を持たれないように配慮した。
      なお、充電実験をするときには二次電池の電圧をデジタルテスタで計測するときには、少なくとも2種類のテスタを使用して信頼出来る方を採用してください。内部抵抗が高すぎるデジタル電圧では異常な高電圧を計測してしまうことがあるようです。アナログ電圧計ではそのような心配はないですが、充電中に二次電池の電圧を連続して計測するときに、充電作用に対する影響がないかは検証できてません。

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